はじめに
私は散々悩み抜いた結果、新築のタワマンを購入しました。マンションの購入は多くの人が人生で一度きりで分からないことだらけだと思います。私がそうでした。
フィーリングで選ぶのも良いと思います、それで生活が豊かになれば住宅購入の意味は果たせたと言えます。ただし、購入してから後悔する声もよく聞きます。その多くが購入時の知識不足です。
一度自身で新築タワマンを購入した私が、自身の経験も踏まえてマンション購入時のポイントをお伝えします。
情報収集
詳しくは次に述べますが、新築マンションは第1期が鉄板です。となると第1期の販売に間に合うようスケジュール逆算し、モデルルームの訪問等検討を進めていく必要があります。
ちなみにに販売前から注目が集まっている期待の高いマンション(総じて人気マンションとなる)は、モデルルームの訪問すら人気で予約がいっぱいとなります。最近話題のプラウドタワー東池袋ステーションアリーナやパークタワー勝どきなどはまさにそれでモデルルームの予約すら取れません。
人気マンションは総じて資産性の高いマンションとなる傾向が強いので、乗り遅れないようにアンテナを貼っておく必要があります。
とは言っても、日々の生活や仕事が忙しい中、マンションのことだけを考えられないという方も多いと思います。そんな方には以下をお勧めします。
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新築マンションの販売の流れ
一般的なマンションでは、まずモデルルームをOPENさせて、物件の説明や検討者の意見をヒアリングします。モデルルームOPEN当初は販売価格も決まっていないこともあります。
モデルルームOPENから2.3ヶ月を経て、要望書の提出を募集します。この要望書と言うのは、「私は○号室を購入したいです。」と宣言するための書類となります。デベロッパーはこの要望書が出た部屋を第1期販売用の住居として販売します。ちなみにこの要望書と言うものは法的拘束力は一切ないので、出すだけ出して部屋を購入しなくてもペナルティはありません。(が、冷やかしで出すのは営業担当の方に迷惑なのでやめましょう)
要望書の提出は全ての部屋で可能な場合もありますが、一部住戸は第1期に販売しないデベロッパーの方針で要望書の提出ができない住戸があったりもします。(第1期は高層階のみの販売で第2期以降に低層階を販売する等)いずれにしろ多くの住戸に要望書を提出できるので人気のある住戸から要望書が提出されていきます。
次に申込書の受付を行います。一般的には要望書提出を締め切ったすぐ後に1.2週間の期限を設けて、申込書の提出を受け付けます。要望書の提出があった部屋を販売対象として売り出します。
申込書を提出し、他の検討者との重複がなければ、晴れて契約の権利を手にすることになります。重複があった場合は抽選で契約対象者を選びます。契約の権利を得た人は手付金を払い、申込を行います。
以上で第1期販売が終了です。
基本的にはこれが何度も繰り返されて、第2期、第3期と続いていきます。中には第1期2次、第1期3次のように続いていくケースもあります。
よって「第1期完売御礼」と言ったワードをよく目にすると思いますが、要望のある部屋を売り出しているだけなので、基本的には完売して当然です。
新築マンションは第1期を狙え
上のような流れで販売が進んでいきますので、そのマンションの人気の部屋やお値打ち部屋については、基本的に第1期で要望書が提出され、申込が入り売れてしまいます。
第1期以降で販売している住戸は何らかの理由で第1期に選ばれなかった住戸なのです。
私は資産性の高いマンション購入をお勧めしていますが、そのマンションの最も資産性の高い部屋はほぼ間違いなく第1期に売れてしまいます。なので新築マンションは第1期を狙うことを強くお勧めしています。
もちろん何らかの理由で第1期に参加できない場合もあると思います。そのマンションのNO1は売れてしまっている可能性が高いですが、マンションは住みたいときが買い時でもあるので、第1期を逃したマンションを買ってはいけないと言うことではありません。そのマンション自体が優れたマンションである場合は、多少の差はあれども問題ないケースも多いです。
ただ、住友不動産の販売するマンションは第1期がマストです。多くデベロッパーは一度出した価格を変えることはほとんどないのですが、住友不動産は販売時期毎に販売価格を変える販売手法を採用しています。そして多くの場合で第1期以降の販売価格は値上がりします。
よって、同じ部屋であっても第1期とそれ以降で大きく価格が異なります。しかも値上げの幅がかなり大きい為、下手すると一千万レベルで価格が上昇することもあります。第1期で購入した人からすれば申込から入居までの間に大きな含み益を手にすることになりますが、購入する側からすると割高な価格で購入せざるを得なくなってしまいます。
部屋選びのポイント
階数
一般的には低層階の方がRVには期待できます。
新築マンションは一斉に全ての部屋を売りに出す必要がある為、1階毎に価格を変える必要があります。(10Fと11Fが同じ値段ならば、誰も10Fを買わなくなるから)しかしながら、中古市場に出た時は1F違いの同じ間取りの物件が同時に売りに出ることは極めて稀で、階による比較が難しい為、階数による価格差(プレミアム)は薄れる傾向があります。
ただし、以下2点に該当する場合は高層階も狙い目です。
- 階あたりの価格差が30万以内であること
- 一定の階を超えてくることでシンボリックな景観を拝めること(東京タワーが見える等)
階数による価格差は中古市場で薄れてしまうとは言え、低層より高層の方が周囲の目を気にしなくて良かったり、眺めが良かったりと有利な条件であることが多いです。
また東京タワーのようなシンボリックな景観が拝めることは中古で販売する際の差別化にも繋がるので検討の余地はあります。ただしこの場合は、その眺望に対して価格が上乗せされている場合も多いのでご注意ください。
方角
特にタワマンの場合は北向きがRVが高い傾向にあります。
これも階数と同じで、各住戸に価格差をつけるにあたり、日本人に人気の高い南向きに単価を盛って、その分北向きを安くする傾向が強いです。ただしこれも中古市場に出ると比較対象がなくなり、その価格差が薄まる為、北向きは相対的に値上がりします。
私は全ての方角の部屋に住んでみましたが、北向きは割と悪くないです。日当たりが悪くて真っ暗なイメージが強いと思いますが、北向きは窓を大きめに作っていることが多いので想像以上に明るいです。
また直射日光が入ってこないことで家具は痛まないですし、常に順光となる為、景色がとても綺麗に見えます。(逆に南は常に太陽がある為、逆光状態になります)タワマン高層階の北向きはお勧めです。
何となく北向きが不安という方は一度賃貸の内見等を使って体感してみるのもいいかもしれません。特にDINKSの方は日中はほとんど自宅にいないと思うので、より北向きがお勧めできます。
間取り
間取りについては、それぞれの都合で使い方も異なると思いますので、住まわれる方の利用用途にあった間取りになっているのが一番です。
ただ以下のような間取りはデベロッパーが設計に力を入れていないマンションに散見されます。デベロッパーの力の入れようを図る指標として間取りをチェックいただくと良いかもしれません。デベロッパーが力を入れているマンションは細部にこだわりが見られ、中古市場でも高い評価を受けることが多いです。
- 玄関からリビングが一直線になっている
- リビングから脱衣所に入る導線となっている
あると良い設備
新築マンションには多くの設備がついていますが、人気の設備というものも存在します。特に以下については、一度使うと手放せなくなると言っている方が多い設備ですので、既に分譲マンションに住んでいて買い替えをする人は、その設備がないことで購入検討から外れることもあります。
中古市場で販売する際に、購入検討者を減らさない為にも是非ともあると良い設備です。もちろんこれらの設備は実際に自身も使ってみて、非常に便利で暮らしを便利にしてくれるものばかりだったのでお勧めです。
- ディスポーザー
- 食洗機
- 各階ゴミ捨て場
モデルルームでの注意点
特に家族を連れて行く時は注意です、少しでも購入意思を高めようとモデルルームはオプションでいっぱいです。モデルルームで見て、素敵!と思っていたもののいざ引き渡されたオプションの無いスッピンの部屋を見たときに愕然としないよう、モデルルーム見学の際は、どこにオプションが使われているのかを見るようにするのがお勧めです。
オプション利用の場合は、小さくオプションと書かれたシールが貼られているので注意深く見ればわかると思います。
一方で、サッシの高さや天井の梁や天井高はオプションではごまかしが効きませんので、図面だけではイメージしづらい部分をじっくりとチェックするのが良いでしょう。特にサッシの高い部屋は図面で見る以上にとても開放感があります。
抽選を勝ち抜く申込の入れ方
第1期で人気の部屋に申込を入れようとするとどうしても申込が重複し、抽選となります。抽選となるような部屋は人気であったり、資産価値に期待できる部屋なので部屋選びとしては悪く無い選択なのですが、購入できないと意味がありません。
いい部屋選びをすればするほど購入が難しくなるというジレンマが発生します。いい部屋を選びつつも限りなく抽選の倍率を下げて購入確率を上げるテクニックが必要となります。
尚、以下でご紹介するテクニックは、欲しい間取りが決まっており、階数はある程度妥協出来る人向けです。最上階一本など部屋が決まっている場合はその効果が薄れてしまいますのでご容赦ください。
要望書提出の段階で各部屋の人気をチェックする
要望書の提出具合で、ある程度申込の倍率が予想できます。一つの目安として狙っている住戸列の最大倍率が10倍以上か以下かを見定める必要があります。
【10倍以下の場合】申込受付の初日に申込を入れる
ポイントとなるのが、申込受付初日に決めた間取りの中から比較的人気のなさそうな階数を選び申込を入れることです。
候補列の最上階や最低階は申込が入りやすいです、エレベーターのスタート階やエレベーターが多く止まる(高層階用と低層階用二種類のエレベーターが止まるなど)階も人気です。
ですが、そういった差はRVには大きく影響しませんので、別の検討者の方に譲りましょう。あくまでも出来るだけ抽選倍率を下げ少しでも確実にマンションを購入することに徹します。
初日に申込を入れることによって、後から申込を入れる人に対して牽制ができます。後から申込を入れる人にとって既に申込が入っている部屋に申込を入れることは抽選になることを意味します。よって、先行して申込を入れることで後から重複での申込を入れることを抑止できます。
全ての部屋が埋まってしまった時に後から申込を入れる検討者がどこに申込を入れるかと言えば、「どうせどちらにしろ抽選になるのだから悔いのないように妥協をせず条件のいい部屋を選ぼう」という思考が生まれます。その結果候補列の中で条件のいい部屋に申込が集中します。
わざわざ少し条件のあるい部屋に抽選覚悟で被せて申込をしてくる人は少数派です。
また、先行して申込を行い、強い購入意思を営業担当の方に伝えておくことで、営業担当の方が申込の重複を避ける為に、その後の検討者に対し、他の住戸への誘導をしてくれることもあります。より多くの住戸を販売したいデベロッパーにとって、申込は分散するに越したことがない為です。
営業担当を味方につけるという意味でも初日の申込は有効と言えます。
【10倍以上の場合】申込受付の最終日に申込を入れる
10倍以下とは逆で最終日の申込が望ましいです。10倍レベルともなれば、上で書いたようなテクニックはさほど関係ないレベルですべての住戸に申込が殺到している為です。言わずもがな多少条件の悪い部屋にも申込が殺到しているはずです。
よってその場合は申込期限ギリギリに訪問し、申込の入り具合を見て、チャンスがありそうなところに申込を入れるのが得策です。
一度申込書を出してしまうと後から変更ができません。初日に申込を提出してその部屋にとんでもない数の申込が集まったとしても、指をくわえて眺めることしかできません。
最終日に申込を提出することでそういったリスクを回避し、最も当選可能性の高い住戸に申込を提出することができます。
さいごに
気に入ったエリアで条件の良いマンションとその住戸を選び、第1期で突撃できれば余程のことがない限りマンション選びで大きく失敗することはありません。
また抽選になってしまった際も抽選を勝ち抜くテクニックをご参考にいただければ、少しは購入確率が上がるはずです。
この記事をご覧になられた方にとって、少しでも満足のいくマンション購入に繋がりましたら幸いです。
マンション選びについては過去の記事でまとめていますので良ければこちらもご覧ください。
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