はじめに
今回ブランズ愛宕虎ノ門のモデルルームを訪問してきましたので、備忘録も兼ねてレビューをしたいと思います。
物件概要
- 所在地:東京都港区虎ノ門三丁目112番1他
- 総戸数:93戸(事業協力者住戸3戸含む)
- 敷地面積:1335.26m2
- 建物竣工:2021年2月下旬(予定)
- 引渡し:2021年3月下旬(予定)
- 売主:東急不動産、リストデベロップメント
- 施工会社:西松建設
- 管理会社:東急コミュニティー
- 駐車場:27台
- 駐輪場:95台
再開発が進む神谷町駅からわずか徒歩2分の好立地に建設されるマンションです。売り主は東急不動産とリストデベロッパーの2社ですが、東急不動産が95%のプロジェクトということで、東急不動産が主導のプロジェクトとなります。
もともと近所の天徳寺?が持っていた土地を借りる、借地権のマンションになります。所有権マンションと比べて、毎月の地代が必要な分アドオンのコストは発生しますが、それに負けない魅力を持ったマンションとなっています。
同じ神谷町エリアでは、パークコート虎ノ門の販売も始まっています。本マンションよりも立地、価格は上ですが、重複する内容が多いので、本マンションを検討される方は合わせてご覧になると参考になると思います。
尚、本マンションのレビューの中で先行してレビューしているパークコート虎ノ門と重複する箇所がいくつか出てきます。既にパークコート虎ノ門のレビューをご覧の方はご承知おきください。
先行して公開済みのパークコート虎ノ門のレビューはこちらです。
デベロッパーの特徴についてはこちらで紹介しています。
立地
駅距離
- 東京メトロ日比谷線 「神谷町」駅 から徒歩 2分
- 都営三田線 「御成門」駅 から徒歩 7分
- 東京メトロ日比谷線 「虎ノ門ヒルズ」駅 から徒歩 8分
最寄りである神谷町までは実際に歩いてみたところ1分で到着しました。大きな障害物もなく非常に近いです。御成門駅へは、道中歩道橋を渡らないと行けないため、少々面倒でした。
神谷町駅(日比谷線)をメインで使う方にとっては非常に便利な立地です。
主要駅へのアクセス
- 東京駅:10分
- 池袋駅:28分
- 品川駅:26分
- 新宿駅:16分
- 渋谷駅:18分
平日8時着想定の神谷町駅から各駅へのアクセスです。山手線内側ということで主要な駅には30分以内でアクセスすることが可能です。
虎ノ門ヒルズやこれから開発が進む虎ノ門のオフィスビルまでも徒歩圏内です。
本マンションを購入される方は、港区近辺がオフィスという方も多いように思いますので、そういった方にとってはより便利な立地になるかもしれません。
羽田空港までは御成門駅も徒歩圏内なので、電車でのアクセスも便利ですが、虎ノ門ヒルズから羽田空港行きのバスの運行も開始されています。まだまだ本数は物足りないですが、バスに乗れば約30分で直通アクセスできるのも便利です。
タクシー利用も便利な立地です。公式HPの情報によれば、六本木駅まで7分、銀座駅まで11分、東京駅まで15分でアクセスできるのでタクシーも有効な交通手段になります。
1日の乗降客数
- 神谷町駅:106,952人
- 御成門駅:52,228人
神谷町駅も御成門駅も決して乗降客数の多い駅ではないので、駅周辺は落ち着いています。
しかしながらこれから虎ノ門・麻布台の再開発や虎ノ門ヒルズ周辺の開発が進んでいくにつれて駅周辺の盛り上がりは増していくものと想定されます。
特に神谷町駅は、虎ノ門・麻布台再開発によって六本木一丁目駅と地下道で結ばれる予定ですので、より多くの人が利用する駅となる可能性が高いです。
飲食店の数(食べログ調べ)
- 神谷町駅:158店舗
- 御成門駅:1,089店舗
本マンション周辺の飲食店の規模感は神谷町駅周辺の158店舗というのが実態に近いです。飲食店の数は控えめです。
御成門駅の飲食店数は1,089店舗と多いですが、多くが本マンションと逆側の新橋・大門方面にあります。
本マンション目の前にすき家があり、神谷町駅周辺にも飲食店がいくつかあるので日々の飲食で不便することはなさそうですが、決して飲食店が充実しているエリアではありません。
本マンション周辺の飲食店のバリエーションは少なめですが、少し足を伸ばせば虎ノ門ヒルズにできた虎ノ門横丁や六本木・麻布十番周辺の飲食店利用することができますので、一気に飲食店の充実度が増します。
オフィスのある街はそこに勤めるビジネスマン向けの飲食店ができてきますので再開発でオフィスが増加することは飲食利便性の観点からはプラスになります。
近隣スーパー
- 成城石井
- 福島屋
御成門駅方面に少し歩けば成城石井があります。虎ノ門ヒルズ内にある福島屋も利用することができますが、どちらも規模の大きいスーパーではないのでネットスーパーを活用するのが良さそうです。
虎ノ門、神谷町周辺のマンションを調査していて感じることはこのエリアはスーパーが少なく、大規模なスーパーは見当たりませんでした。
なので、スーパーの規模が小さいのは当然で、むしろスーパーが近隣にあるというのはエリア内で見ると恵まれています。
さらに虎ノ門・麻布台再開発によって地下に4,000㎡規模のフードマーケットが完成する予定です。4,000㎡と聞くとピンとこないかもしれませんが、豊洲のアオキが1,650㎡、有明ガーデンのイオンが2,285㎡なので、2つを合わせたような規模感となります。
詳細は不明ですが、2023年3月竣工予定ということで、買い物利便性についても飛躍的に向上することが期待できます。
学校区
- 御成門小学校
住まいサーフィンによると御成門小学校区の平均年収は1,268万円とのことです。港区は周囲のレベルが高すぎるため、まだまだ上があるものの、都内でもトップクラスに位置しています。ちなみに港区TOPは南山小学校の1,409万円と圧倒的です。
御成門小学校区には、虎ノ門ヒルズ直結のマンションなど超高級マンションが次々建設されていますので平均年収はさらに上がって行くはずです。
平均年収の高い学区のマンションは教育の質が高い傾向にあることから、学区の為に引越を検討する方もいらっしゃいます。
結果として、高い資産価値を維持すると言われていますので、教育の観点だけでなく、資産価値の観点からも学区の平均年収が高いことはポイントが高いです。
御成門小学校は、評判の良い小学校であるため、そのプレミアムはより高くなることが想定されます。
加えて、虎ノ門・麻布台再開発の一つとして、インターナショナルスクールである、「THE BRITISH SCHOOL IN TOKYO」の開校も予定されています。教育の観点からも需要が高まるエリアとなる可能性は高いですので注目です。
近隣新築のパークコート虎ノ門と比較して小学校へのアクセスは本マンションが優れています。歩道橋を渡りますが、小学校まで信号がないのは安心です。
学区とマンションの資産性についてはこちらの書籍で詳しく解説されています。(以下はアフェリエイトリンクになります)
待機児童数、入園決定率
入園決定率:42.9%
待機児童数:0人
保活のミカタより引用
港区の入園決定率は23区平均である71.8%を下回る結果となりました。待機児童数は隠れ待機児が考慮できていないことから、保育園の入園のしやすさを正確に反映できている指標ではないと思っていますので、参考程度に留めておくのが良いと思っています。
公園
- 芝公園
最寄りの公園が芝公園という贅沢な環境です。大人の足であれば5分程度で到着します。
芝公園は規模も大きく、東京タワーを拝めるなど眺望もいいので、芝公園が最寄りの公園というのはポイントが高いです。
加えて、虎ノ門・麻布台の再開発によって6,000㎡の中央広場が作られる予定ですので、そこが公園的な利用が可能であれば、さらに子持ちの世帯にとっては便利な環境となります。
災害危険度
以下は、都内5,177丁目中の順位で、順位が 低いほど危険度が低いことを表します。(5,177位、ランク1が最も安全)
建物倒壊危険度:2,765位 ランク2
火災危険度:4,117位 ランク1
総合危険度:3,764位 ランク1
形成された年代が古く、洪積層を中心とした地盤です。固結した地盤のため地震が起きた場合でも揺れが増幅されにくいことから、地震の揺れに対して比較的危険度が低い地域です。
地震情報サイトより引用
関東ローム層の上ということで、地盤も安定しています。
もちろん災害は地震だけではありません。その他の災害リスクについても安心感があります。パークコート虎ノ門と比較すると少々劣後しますが、災害危険度は低いエリアだと思います。
尚、本マンションは制振・免震構造ではありません。
共用部
- 内廊下
- 各階ゴミ置き場
- 各戸トランクルーム
規模感のさほど大きいマンションではないですが、各階ゴミ置き場に対応しています。
各階ゴミ置き場は一度体験すると各階ゴミ置き場のないマンションには移れないという声をよく聞きます。ワンフロア6世帯という規模感にも関わらず、各階ゴミ置き場となっているのは高級マンションならではです。
またエレベーターも2基+非常用1基の計3基あります。この戸数であれば、2基でも十分だと思われますが、非常用が1基あることで、業者の方やゴミの回収は非常用エレベーターを利用することになりますので、入居者の方からすればプライバシーが守られて安心です。
建物のデザインについては、南條設計室が監修しており洗練されたデザインとなっています。
少しいびつな土地形状を活かし、道路からエントランスまでの距離を十分確保しています。そのおかげで駅徒歩2分にも関わらず、プライバシー面も配慮されています。
エントランスを入るとエントランスロビーがあります。決して規模の大きなものではないですが、外に中庭を整備し、その中庭がロビーから眺められるようになっています。暖炉も配備されて雰囲気の良い空間となっています。
エレベーターまで最短で向かう場合は、手前で曲がるためこのエントランスロビーは導線上にはないのですが、中庭は常に視線に入る作りとなっています。
都会のど真ん中に住みながらも毎日自然を感じられるのは良いです。
共用施設
共用施設はありません。少々物寂しいですが、管理コストのかかる共用施設をなくすことは管理費を抑えることに繋がります。
本マンションの立地であれば、周辺でだいたいのことは事足りるので、コストをかけてまでマンション内に共用施設を持たないという判断も納得できます。
本マンションは地代が毎月発生するので、少しでもランニングコストを安くしたいデベロッパーの思惑があったのかもしれません。
専有部
多くの項目で近隣のパークコート虎ノ門が上回っていましたが、専有部の設備仕様に対するこだわりについては、本マンションが優れている印象を持ちました。
グレードの良さだけでなく、細かいこだわりや気遣いが細部に見られ、住んでからも満足できるマンションになっていると思います。
例えば、こちらのリビングに入るドア、モデルルーム用に特注で作ったものでなく、このデザインが標準になります。
またリビングは基本天井高2,500ミリに加えて、2,700ミリの折り上げ天井となっており、開放感があります。
またIoTについても力を入れています。
全住戸にGoogle Mome Miniを配備したり、スマホで家電の操作ができるだけでなく、インターホンの対応ができたり、インターホンからタクシーを呼ぶことができます。
セキュリティの厳重なマンションだと、宅配便の荷物を受け取る際に何度もインターホンのところに行ってオートロックを解錠しないといけなくて面倒だったりしますが、それをスマホで操作することができます。
また扉の施錠についても特徴的です。ハウスキーパーの方等の利用を想定し、ゲスト用のキーがあります。
それだけでなく、ゲストキーの解錠可能時間を調整できたり、ゲストキーでの解錠時にスマホ通知を受け取ることもできます。加えて、ゲストキーで玄関扉を解錠した場合に自動で主寝室の部屋の鍵を施錠することも可能です。
貴重品を主寝室に入れておけば、貴重品を紛失する危険性もありません。
ハウスキーパーだけでなく、ペットシッターやベビーシッターなど自宅に人を招き入れることがあった際に非常に安心です。
またスマホから遠隔で玄関・主寝室の鍵を施錠したり、締め忘れ通知機能があったりするなどセキュリティに関しては非常に力を入れています。
全体
- 基本天井高2,500ミリ、サッシ2,100ミリ、リビング折り上げ天井部分は2,700ミリ
- 床暖房(リビング、キッチン、主寝室に設置)
- 天井カセットエアコン(全室設置)
- ハンズフリーキー(ゲスト用も有)
- 玄関前カメラ
- 全間取り、全窓Low-Eガラス
- フローリング板付
- リビング扉特注デザイン
- 各扉鏡面仕上げ&見えない丁番
- ドアノブValli&Valli
- 玄関扉ドアノブ木製
- エントランス、廊下、浴室、トイレ、洗面所床タイル張り
- バルコニーウッドデッキ張り、室内と高さがフラット
- バルコニー隔て板トールタイプ
キッチン
- グローエ水栓
- 天板フィオレストーン(側面張りおろし)
- ディスポーザー(自動給水型)
- 食洗機(浅型)
- カップボード
洗面室・浴室
- 洗面台、浴室グローエ水栓
- 洗面台天板フィオレストーン
- 浴室床、カウンター御影石
- 浴室、浴槽壁タイル張り
- 浴槽サイズ1620(一部間取り)
- 浴室ライト照度調整可能
- 浴室ドアサッシステンレス
- ミストサウナ
IoT
- インターホンからタクシー呼び出し可能
- インターホン呼び出し時、スマホで会話・オートロック解錠可能
- ゲスト用キー配備、ゲストキーの解錠時間指定可・解錠時スマホ通知可・解錠時主寝室自動ロック設定可
- 全戸にGoogle Home Mini配備
- スマホで施錠管理(遠隔で玄関扉及び主寝室の施錠が可能)
- スマホでエアコン、床暖房、風呂のお湯張り可能
価格
現在価格が公開されている住戸の平均坪単価は615万円、現在約半分が供給済みとなっていました。
29戸あった1LDKは既に完売でした。こういったファミリーマンションの1LDKは仕様を下げて、単価が上がる傾向が強い中で、本マンションは1LDKでも仕様を落としていないので、狙い目感があったと思います。
また階毎の価格差もしっかりついているので、低層階から売れています。この価格差であれば、眺望に納得できれば低層階から買うのが個人的にはおすすめです。
目の前にすき家が入っているビルがありますが、Iタイプの部屋は5m距離はありますが壁ドンとなります。9階からすき家ビルを越えてくるため、8階→9階は+1,300万円と大きな価格差がついています。(ちなみにIタイプの3階は12,600万円だったそうです。9階が15,190万円なので、2,590万円もの差があります)
F列の単価が抑えめになっているのは、北東方向に寺があり、そこの墓地ビューとなるためです。
寺と墓は少し高いところにあるので、ある程度の高さでないと墓地は視界に入ることはないと思いますが、墓地ビューにはならなさそうな低層階も価格が抑えめとなっています。
手前の工事中の土地が本マンション、その奥が墓地となります。
個人的にはIタイプの間取りが価格とのバランスがよく好みでした。元々は3LDKでしたが、2LDKにプラン変更した部屋も残っていたので、贅沢に2LDKにするとかなりのワイドスパンでリビングの開放感は高そうです。
特に8階は目の前のビルと被るということで9階に比べ価格が抑えめになっていますが、価格設定においてはクレーム抑止等の理由から保守的になることが多いので、実際に見てみると気にならない被りであるケースもあります。
Iタイプを選ぶ場合は、8階の眺望(できれば完成住戸で中から見れるとより望ましい)を確認してみることをおすすめします。
南西
I 3LDK 76.12平米
- 6F 13,290万円 坪577万円
- 8F 13,890万円 坪603万円
- 9F 15,190万円 坪660万円
- 10F 15,330万円 坪666万円
- 13F 16,110万円 坪699万円
東南
H 3LDK 88.77平米
- 5F 17,220万円 坪641万円
北東
F 3LDK 76.23平米
- 5F 12,680万円 坪550万円
- 8F 13,130万円 坪569万円
- 11F 13,780万円 坪597万円
- 13F 14,680万円 坪636万円
E 2LDK 63.86平米
- 9F 11,500万円 坪595万円
- 15F 12,500万円 坪647万円
管理費・修繕積立金
F(76.23平米)の間取りだと61,820円/月、平米あたりだと810円/月になります。
これに加えて、本マンションは借地権物件なので、毎月の地代の支払いが発生します。地代が同間取りだと33,000円/月、平米あたりだと432円/月になりますので、管理費・修繕積立金と合わせると1,242円/月となります。
共用施設がほぼないにも関わらず、管理費は少々高めですが、そこに加えて地代も発生する為、月々のランニングコストは結構かかります。同間取りの場合、住宅ローンとは別で94,820円/月ものコストが発生することは注意しておく必要があります。
さらに地代は3年に1度価格見直しが入るため、将来的に支払い額が変わる可能性があります。
しかしながら本マンションはランニングコストは発生するものの、マンション自体の価格は抑えられています。
33,000円/月の地代は、マンション価格に換算すると約1,000万円です。周辺相場と比べても1,000万円相当くらいはお安くなっている間取りもあるように思いますので、周辺マンションと比較する際は、月々の住宅ローンの支払い金額+各種ランニングコストの合算値で比較されると良いかと思います。
方角毎の特徴
北(Eプラン)
西側に背の高いビル、東側に駐車場を挟んでビルが隣接していますが、真北の方面は比較的抜けています。
また真北方向には将来的に虎ノ門ヒルズステーションタワーが建設される予定なので、ある程度上の階であれば、虎ノ門ヒルズビューになりそうです。
南(Hプラン)
東京タワー方面になりますが、真南方面にも道路を挟んでビルがあるので、それを超えてくると東京タワーが見えそうな方角です。
西側には道路を挟んで22階建てのウェリスタワー愛宕虎ノ門が目の前にありますので、一部眺望が遮られる形となります。
また本マンション南東に隣接する形で住友不動産の28階建タワマン建設が始まっています。住友不動産のマンションは敷地の東側に建物を建てる予定の為、マンションとマンション間は9m程度距離が確保される予定ですが、南東側の眺望は期待できません。
現地の建築看板によると2024年8月に工事完了予定とのことです。
以下動画の5分あたりから住友不動産のマンション建設地が映ります。5分30秒あたりに映る背の高い新しいマンションが本マンションになりますので、距離感等の参考になるかもしれません。
東(Fプラン)
東側は寺・墓地ビューとなります。特に墓地ビューに嫌悪感のない方であれば、目の前に大きな建物が立つ可能性は当面低いと思いますので、日当たりや眺望の抜け感を確保できる方角です。
その上、東向きは単価も抑えられているので、お求めやすい価格となっています。
一方で、墓地ビューを嫌う方もいらっしゃいます。将来的に物件を手放すことを検討されている方は、墓地ビューの場合買い手が付きづらくなる可能性もありますので、その点については注意が必要です。
また南東方面は上で触れた住友不動産のタワマンも被ってきますので、眺望については現地やモデルルームでご確認されることをおすすめします。
西(Iプラン)
南側には5mほどの距離にすき家の入ったビルが建っています。9階以上であればすき家ビルを越えてきますが、それを超えても22階建てのウェリスタワーが道路を挟んで目の前にあるので眺望の抜け感は限定されます。
虎ノ門・麻布台プロジェクトの建設地方向なので、高層階になれば将来的に同プロジェクトのビル群を拝むことができるかもしれません。
周辺相場
- ウェリスタワー愛宕虎ノ門 築7年 神谷町駅2分 52.49㎡ 11,500万円(坪722万円)
- パークコート虎ノ門愛宕タワー 築12年 神谷町駅4分 65.75㎡ 14,300万円(坪717万円)
本マンション近隣マンションであるウェリスタワーとパークコートが中古で売りに出ていました。
どちらも坪700万を超える単価となっています。坪4万/年の減価を考慮すると坪750万くらいが本マンションの適正価格となりますので坪600万前後から購入できる本マンションは割安に見えます。
アドオンのコストとなる地代を考慮しても十分魅力的な価格です。
同じ新築であれば、パークコート虎ノ門が坪800前後となっています。所有権と借地権の違いがあるとはいえ、わずか10分歩けば坪800が坪600万になると考えれば、選択肢の一つとして十分にありえるかと思います。
賃貸については条件の近いザ・パークハウス愛宕虎ノ門が5,500㎡/月、プラウド虎ノ門が6,500円/㎡くらいで募集をしていました。間を取って6,000㎡/月で想定すると表面利回りは4%前後でした。地代も含めた管理費等を考慮すると更に利回りは低下しますので、現在の相場を前提にすると賃貸運用による投資前提での購入はおすすめできません。
しかしながら今後、虎ノ門ヒルズや虎ノ門・麻布台再開発が進んでいくことで、多くのオフィスが建設され、給与の高いサラリーマンや会社経営者が周辺に家を探すことになります。そうすることで賃貸相場の上昇は期待できます。
ポジティブポイント
周辺再開発
虎ノ門周辺の再開発については、パークコート虎ノ門の「周辺再開発」項と完全に重複しますので割愛します。
本マンションを評価するにあたって虎ノ門周辺の再開発は非常に重要ですので、パークコート虎ノ門の記事をご覧になられていない方は、こちらの記事をご覧ください。
資産価値
上の再開発でも触れましたが、再開発によって進化が進んでいく街は資産価値面でも期待できます。
特に虎ノ門・麻布台地区の住宅は分譲するとなればとんでもない価格での販売が想定されますし、まだ計画確定前ではありますが、ホテルオークラ別館の再開発が野村不動産のタワマンとなればこちらもかなりの単価での販売になることが想定されます。少なくとも本マンションより安く売り出すことはないと思います。
加えて、本マンション隣に住友不動産のタワマンの建設が進んでいます。賃貸マンションとなる可能性もありますが、恐らく分譲になると予想しています。
分譲になれば物件規模で本マンションを上回ることになるのと、位置的に東京タワービューの部屋が多く存在しそうであるため、それに対するプレミアムを考慮するとほぼ間違いなく本マンション以上の価格での販売となることが想定されます。
新築マンションの販売価格は周辺中古相場にも影響を与えますので、資産価値の観点では追い風になります。
そして現在は賃貸相場が比較的割安なエリアとなっていますが、今後多くのオフィスが建設されることで賃貸需要も増すことが想定されますので、賃貸相場の上昇も期待できます。
交通利便性
最寄りの神谷町駅まで実質徒歩1分という距離は魅力的です。
特に虎ノ門・麻布台プロジェクトが完成すると、神谷町駅から地下で商業施設や六本木一丁目駅までアクセスできるようになるので、神谷町駅近くの利便性がより向上すると思われます。
もちろん港区という都心のど真ん中に位置する立地の為、タクシー等での移動も非常に便利です。
主要なエリアであれば、タクシーで10分ちょっとで移動できるという絶対的な距離の近さは魅力的です。
設備仕様
周辺の高級マンションを意識して、設備仕様やIoT設備に関しては非常に気合が入っている印象を受けました。
住んでからも満足できる仕様や仕組みであると思いましたし、中古市場に出た時にも周辺他物件との差別化要素となるため、プラスとなります。
特にゲストキー利用で主寝室が自動ロックする機能などは初めて聞いたので、希少性があると思います。
まもなく竣工の為、恐らくもう暫くすれば実際に建物内を内見できるようになるのではと思います。実際に完成したモノを見るとクオリティの高さに驚かされると思います。
ネガティブポイント
眺望
上でも触れていますが、向きによっては墓地ビューがあったりと眺望面ではあまり優れた住戸が多くありません。
もちろん神谷町駅2分という駅近立地なので、そもそも眺望が抜けづらい環境にあるのですが、東京タワーや虎ノ門ヒルズ等東京都を代表する建物が近くにあるので、その眺望を期待しがちですが、隣接するビルに遮られる間取りが多そうです。
眺望については現地もしくはモデルルームで確認されることをおすすめします。
借地権
借地権のマンションは悪いというものではないですが、所有権のマンションと異なる点もいくつかあるので注意が必要です。
本マンションにおいては、借地権となっているため、それ相応分マンション価格をお安く設定しているので、割高感は感じません。(むしろ住戸によっては割安にも感じます)
いずれにしても所有権との違いをしっかり理解した上で、購入検討をされることが重要です。
定期借地権との違い
本マンションは当初50年、その後30年毎の更新を予定しています。
ややこしいのですが、定期借地権物件(最近だとブリリアシティ西早稲田とか)は設定された期間が満了すれば、更地にして所有者に土地を必ず返す必要があるのに対して、借地権物件は期間の更新ができるため、将来的に土地の返却期限が設定されていません。
借地期間の更新は確実に保証されたものではないですが、よほどの事情がない限りは原則更新される契約となっているようです。
定期借地権物件の場合は、地代に加えて将来予定されている解体費用も毎月積み立てることが基本的ですが、借地権物件は解体前提ではないので、解体費用を積み立てることはありません。(少なくとも本マンションは解体費用の積立はありません。)
更新料
50年の当初期間を終えて30年の更新をする際にその時点の地価の5%相当額を更新料として地主に支払う必要があります。
現時点の地価で想定すると戸あたり約150万〜200万の更新料が発生するようです。
地代の支払い
借地権のマンションは土地を地主から借りているので、当然毎月の地代の支払いが発生します。
地代は3年おきにその時点での地価をもとに見直しを行います。よって今後本マンション地の地価が上がれば支払地代も上昇しますし、地価が下がれば支払地代は減少します。
周辺に多くの再開発が見込まれていることから、地価がここから大きく下がることはあまり考えづらいように思います。
一方で土地を所有していないので、土地分の固定資産税の支払いはなくなりますが、固定資産税の多くは建物にかかる部分となるため、毎月の地代をペイできるほど税金が安くなることはありません。
売却時の手数料
本マンションを売却した場合は、売却額の1.9%を地主に手数料として支払う必要があります。
所有権であれば、このような費用は発生しないので、売却前提で購入を検討している方は売却時の追加コストが発生するのでご注意ください。
さいごに
近隣のマンションと比較すると目立った特徴がないので、注目されづらいですが、設備仕様に対するこだわりと神谷町駅ほぼ1分の立地にしてはお求めやすい価格のマンションであると思いました。
借地権であることもあって月々のランニングコストがかさみがちですが、トータルコストで比較しても割高感はありません。将来的に住友不動産による相場の釣り上げも多少ながら期待できる立地なので、資産価値の観点からも悪くはないマンションです。
近所のパークコート虎ノ門と合わせてご覧になることで、ご自身の価値観にあったマンション選びができると思います。虎ノ門エリアで新築マンションをお探しの方は、比較検討されることをおすすめします。
私自身がマンション購入をする際に読んだ本の中でおすすめの3冊はこちらです。非常に学びが多く参考になるかと思います。
また、無事に本マンションの契約に至った方、おめでとうございます。今ならSUUMOのアンケートに答えることで5,000円のギフトカードがもらえます。
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